めぐろで第九2020+1(プラスワン)

いま、「歓喜の歌」再び!

 合唱団を募った区民参加型の「第九」……この現況下では稀有の公演が、6月にめぐろパーシモンホールで行われる。同ホールでは開館以来3年ごとに区民参加型の「めぐろで第九」を開催してきたが、本来予定された昨年の公演は見送りに。その振替として今回「めぐろで第九2020+1(プラスワン)」が開催される運びとなった(今回の公演はライブ配信も実施)。合唱団はこれまで150名の大所帯だったが、大勢での練習が難しい現状ゆえ42名に限定し、この内22名は公募による区民のメンバー、20名は2019年4月に目黒区に新キャンパスが開校した東京音楽大学の学生を起用。見方を変えれば、少数精鋭の練り上げられた合唱、目黒区の住民とそこに通う学生のタッグが実現することになった。

 演奏自体は、国内主要楽団にたびたび客演し、的確なアプローチで信頼を集める大井剛史が指揮する日本フィルハーモニー交響楽団に、嘉目真木子(ソプラノ)、中島郁子(メゾソプラノ)、宮里直樹(テノール)、加藤宏隆(バスバリトン)という二期会所属の歌手陣が加わった一線級の布陣。ならば純粋な「第九」公演としても存分に堪能できるし、特に昨年末の「第九」を聴き逃したファンには、感動に浸る絶好のチャンスとなる。

 年末ならぬ6月に「第九」(ちなみに初演されたのは5月だ)を聴くのは、渾身の名作を改めてじっくり味わう貴重な機会。むろん「人類みな兄弟」と歌われるこの曲は、今の世にこそ必要なメッセージであり、万人に元気をもたらす唯一無二の音楽でもある。会場は1200席で音響抜群。ここはこぞって本公演に足を運び、歓喜の歌を共有しよう!
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2021年6月号より)

2021.6/20(日)15:00 めぐろパーシモンホール【配信あり】
問:めぐろパーシモンホールチケットセンター03-5701-2904
https://www.persimmon.or.jp

ライブ配信:2021.6/20(日)15:00
アーカイブ期間:ライブ配信終了後~7/4(日)23:59まで
視聴券販売期間:~7/4(日)18:00
視聴料: ¥1,000
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https://w.pia.jp/t/meguro-daiku/