中澤きみ子 & 大須賀恵里 Duo J 〜大人に贈る素敵な午後〜

艶やかな名曲の花束に包まれる癒しの時間


 国際的に活躍するヴァイオリンの中澤きみ子と、室内楽のスペシャリストで国内外の巨匠たちと共演を重ねているピアノの大須賀恵里による「Duo J」。「上質な寛ぎの時間」を届けたいとの思いから続けているコンサート・シリーズ「大人に贈る素敵な午後」が3回目に。今回も自称“熟女”の二人が、楽しいお喋りを交えつつ、艶やかな名曲の花束を届けてくれる。

 新潟大学からザルツブルク・モーツァルテウム音楽院に学び、ウィーン室内管弦楽団との協奏曲全集録音など、特にモーツァルト解釈で高い評価を得る中澤。来年には節目の70歳を迎え、10月には東京・紀尾井ホールで集大成のリサイタルを予定。教え子やウィーンの盟友も集い、ベートーヴェンやメンデルスゾーンの協奏曲などを披露するという。

 かたや、大須賀は桐朋学園大学を卒業し、1995年にはニューヨーク・フィルのメンバーによる「ザ・ニューヨーク・トリオ」の一員として活躍。室内楽に主軸を置き、後進の指導・育成にも尽力する。そんな気の合う二人がタッグを組んだ年1回のステージは、「予想をはるかに上回る、楽しい雰囲気に大満足」と、聴衆から絶大な支持を得ている。

 今回は、モーツァルトのト長調(K. 301)をはじめ、ベートーヴェンの第7番、グリーグの第3番という、3つの個性的なヴァイオリン・ソナタに、「ユーモレスク」「我が母の教えたまいし歌」と、ドヴォルザークの小品を交えて。キャリアを重ねた二人ならではの、滋味深いトークのパワーアップにも期待。大人だからこそ楽しめる、極上の時間がお約束できよう。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2019年10月号より)

2019.10/14(月・祝)14:00 Hakuju Hall
問:コンサートオフィスアルテ03-3352-7310 
http://www.kimiko-vn.net/