スペインが生んだ国際的クァルテットが待望の再来日
スペインを代表するチェロの巨匠の名を冠し、現在バルセロナを拠点とするカザルス弦楽四重奏団。昨年にはサントリーホール チェンバーミュージック・ガーデンでベートーヴェン全曲を完奏し、鮮烈な演奏で好評を博したばかり。今秋早くも実現する再来日での公演も、ベートーヴェンを柱に、ウィーン古典派の巨匠3人の名品で勝負。フラット系の調性の4曲で、得意のハイドン「冗談」と、モーツァルト最後期の「プロシャ王第2番」に、ベートーヴェンの第6番と第11番「セリオーソ」が組み合わされる、こだわりのプログラムが用意された。
歴史的研究を踏まえた構築に、強い表現意欲と豊かな感興が加わった鮮やかな演奏スタイルが持ち味のカザルス弦楽四重奏団。今回の公演チラシ裏面には、4人が同じバイクに乗って仲良く笑顔を浮かべている写真があり、彼らの特徴を表すカットとも言えそう。本公演もあたかもツーリングを楽しむかのような、痛快なパフォーマンスを楽しめそうだ。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2019年10月号より)
2019.10/25(金)19:00 JTアートホール アフィニス
問:メロス・アーツ・マネジメント03-3358-9005
https://www.melosarts.jp/
他公演
2019.10/26(土)兵庫/川西市みつなかホール(072-740-1117)