文京シビックホール 20周年記念公演ラインアップ

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 2000年春にオープンした文京シビックホールは、大小2つのホールを有し、音楽から、バレエ、歌舞伎、伝統芸能、演劇、落語まで広く区民に親しまれているが、とりわけ音楽は、その独自の企画から地域住民以外のファンにも注目されている。そして、この秋から来年秋にかけて、20周年記念公演を行う。


 一番の目玉は、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団ではないだろうか。新しく音楽監督・首席指揮者に就任したセミヨン・ビシュコフとともに彼らの十八番であるドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」を披露するだけでなく、ベルリン・フィルのコンサートマスターを務め、ソリストとしても国際的に活躍する樫本大進とチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を共演する。様々な名指揮者とドヴォルザークの名演を繰り広げてきたチェコ・フィルと円熟の名匠ビシュコフとのコラボレーションは興味津々である(10/24)。
 ケント・ナガノ率いるハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団は、ハンブルク生まれのブラームスの交響曲第1番を取り上げるほか、辻井伸行とベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」を演奏する(11/5 完売)。

 日本を代表する吹奏楽団の一つであるシエナ・ウインド・オーケストラは文京区と提携し、文京シビックホールを拠点として活動を行っている。11月23日の「BUNKYO SIENA POPS」は文京シビックホールとシエナ・ウインド・オーケストラによるオリジナルシリーズ。「わが青春のポピュラーミュージック!」と題された今回は、これまでに数多くの新作を手掛けてきたサクソフォンのスーパー・ヴィルトゥオーゾ、須川展也が指揮とサクソフォン独奏を務め、シビックホール20周年記念委嘱作品「トーキョー・ラプソディ2020」を初演する。そのほか、映画音楽の名曲(「慕情」「エデンの東」「007」他)、ジャズ・メドレー(「酒とバラの日々」「センチメンタル・ジャーニー」他)、古関裕而のマーチ(「栄冠は君に輝く」「東京オリンピックマーチ」)他)など、おなじみの作品を演奏。ギターの渡辺香津美も参加する。


 また、12月24日の「佐渡裕 × シエナ〈ブラスの祭典〉」では、首席指揮者・佐渡裕がジョン・ウィリアムズ、バーンスタイン、ワーグナー、リードの名曲やホルストの「吹奏楽のための第1組曲」などを振る。オーストリアの名門、トーンキュンストラー管弦楽団の音楽監督を務める佐渡は、フルート出身であり、吹奏楽には縁が深い。佐渡のトークを交えた企画「音楽のおもちゃ箱」も楽しそう。

 東京フィルハーモニー交響楽団も文京区と提携し、文京シビックホールで「響きの森クラシック・シリーズ」を開催している。70回目となる20年1月25日の公演は、「ニューイヤー・コンサート2020」と題して、東京フィル首席指揮者、アンドレア・バッティストーニがオペラの名曲やチャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」、大序曲「1812年」などを振る。独唱は、木下美穂子、清水華澄、小原啓楼。1987年、イタリアのヴェローナ生まれの若きカリスマは、オペラを得意とし、チャイコフスキーが大好きだという。


 ピアノ・ファンには、中野翔太、金子三勇士、阪田知樹による「トリプルピアノ・リサイタル」(「夜クラシック 特別編」として午後3時に開演)がおススメ(2020.2/23)。次代を担うピアニストたちが、それぞれ独奏のほか、2台ピアノ、3台ピアノ(中野翔太編曲によるホルストの「火星」「木星」など)での演奏も披露する。
文:山田治生
(ぶらあぼ2019年10月号より)

2019.10/24(木)19:00
セミヨン・ビシュコフ(指揮)チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

11/5(火)19:00
ケント・ナガノ(指揮)ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団(完売)

11/23(土・祝)15:00
BUNKYO SIENA POPS 2019「わが青春のポピュラーミュージック!〈Part.2〉」

12/24(火)19:00
佐渡裕 × シエナ〈ブラスの祭典〉

2020.1/25(土)15:00
響きの森クラシック・シリーズVol.70 ニューイヤー・コンサート2020

2020.2/23(日・祝)15:00
トリプルピアノ・リサイタル(夜クラシック 特別編)

文京シビックホール
問:シビックチケット03-5803-1111 
https://www.b-academy.jp/hall/
※20周年記念公演の詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。

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