前代未聞、ドビュッシーのピアノ作品を一日で全曲演奏!
フランスとドイツで学び、精緻な技術と豊かな音楽性が可能とする多彩なレパートリーによる公演、意欲的な内容の録音で注目を集めてきたピアニストの菊地裕介。これまでに「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全32曲連続演奏会」(2011年)、「ラヴェル:ピアノ・ソロ曲全曲演奏会」(15年)と、“全曲”にこだわった公演を行ってきた。
そんな彼が今回取り組むのは今年没後100年を迎えたドビュッシーのピアノ曲全曲。一部の曲は人気があり、演奏頻度も高いが、なかなか全貌が明らかにならない作曲家である。全曲を通して聴くことでドビュッシーの書法の変遷、ピアニズムといったものが存分に楽しめるはずだ。一見無謀にも思える企画だが、菊地の圧倒的な技術、作曲にも造詣の深い彼ならではの作品に対する洞察力をもってすればそんな心配も無用である。清濁併せ呑み、絶えず進化し続けたドビュッシーの作品の新たな魅力を発見できる一日となりそうだ。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2018年11月号より)
2018.11/4(日)14:00 東京文化会館(小)(20:00終演予定)
問:mail@ykpianoforte.com(株式会社 演)
2018.11/10(土)14:00 ヤマハ名古屋ホール(同)
問:ヤマハミュージックリテイリング 名古屋店 鍵盤楽器売場052-201-5194
http://ykpianoforte.com/