日本フィル杉並公会堂シリーズ2018‐19 第3回

情熱的でダイナミックな演奏に惚れ込む

 杉並区の荻窪駅を最寄り駅とする杉並公会堂は、すばらしい音響と好立地を誇るコンサートホール。日本フィルハーモニー交響楽団との結びつきは深く、多くのリハーサルが行われるほか、「日本フィル杉並公会堂シリーズ」が定期的に開催されている。
 9月の同シリーズ公演は、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番とムソルグスキー(ラヴェル編)の組曲「展覧会の絵」という、「無双のロシア・プログラム!」(公演チラシより)である。しかも、ピアノは日本を代表するヴィルトゥオーゾ・清水和音、指揮は国内随一の熱き名匠・小林研一郎と、これまた「無双」というほかない強力な組み合わせ。巨匠の域にある彼らだが、チャイコフスキーは秋の空気も吹き飛ばすような熱気あふれる剛演になるはず。好調の続く日本フィルと同団桂冠名誉指揮者の小林による「展覧会の絵」も、各曲の描き分けやダイナミックなサウンドに加えて、情熱に満ちた感動的な演奏が体験できそうで期待がふくらむ。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2018年9月号より)

2018.9/20(木)19:00 杉並公会堂
問:杉並公会堂03-5347-4450 
http://www.suginamikoukaidou.com/