ミュンヘンで6月24日から7月31日まで「ミュンヘン・オペラ・フェスティバル2018」が開催されている。
今年の話題はなんと言ってもキリル・ペトレンコ指揮のもとヨナス・カウフマンが主役を歌うバイエルン国立歌劇場の新制作オペラ、ワーグナー《パルジファル》(6月28日初演、7月31日まで)。
オランダ国立オペラ(ネーデルランド・オペラ)で長く芸術監督をつとめ、ワーグナー『ニーベルングの指環』のほかヘンツェ、リームら現代オペラ作品の演出で話題となったピエール・アウディの演出、「さかさま絵画」で2004年に世界文化賞を受賞しているドイツを代表する現代美術家ゲオルグ・バゼリッツの舞台美術に、クリスティアン・ゲルハーヘル(アムフォルタス)、ルネ・パーペ(グルネマンツ)、ニーナ・シュテンメ(クンドリ)、ウォルフガング・コッホ(クリングゾル)ら、錚々たるワーグナー歌いが集結する。
7月8日の公演は、マックスヨーゼフ広場でパブリック・ビューイングが行われるほか、フルHDの高画質無料ライブ・ストリーミング「STAATSOPER.TV」が日本向けに24時間限定オンデマンド配信を行う(日本時間7月9日(月)19時〜10日(火)19時まで)。
◆オンデマンド配信スケジュール:
バイエルン国立歌劇場「STAATSOPER.TV」
リヒャルト・ワーグナー《パルジファル》(新演出)
演出:ピエール・アウディ
指揮:キリル・ペトレンコ
7月9日(月)午後7時〜7月10日(火)午後7時(現地開催日程:7月8日上演)
◆視聴URL:https://www.staatsoper.de/tv-asia(英語字幕)
※配信当日に上記サイトよりご覧いただけます
同フェスティバルでは、プリンツレーゲンテン劇場でハイドン《騎士オルランド》が新制作されるほか(7月23日初演、29日まで)、バイエルン国立歌劇場では、同劇場を代表する作品が上演される。主な作品は、キリル・ペトレンコが指揮し昨年末に新制作され話題となったプッチーニの『三部作』ほか、ワーグナー『指環』、《さまよえるオランダ人》、《アラベッラ》、《トスカ》、《フィガロの結婚》など。
今後のおもな公演日程は以下の通り。
■ワーグナー《さまよえるオランダ人》
指揮:ベルトラン・ド・ビリー
演出:ペーター・コンヴィチュニー
ウォルフガング・コッホ(オランダ人)、エレナ・スティキナ(ゼンタ)ほか
7月2日(月)19:00
(上演時間2時間15分、休憩なし)
■R.シュトラウス《アラベッラ》
指揮:コンスタンティン・トリンクス
演出:アンドレアス・ドレーゼン
アニヤ・ハルテロス(アラベッラ)、トーマス・ヨハネス・マイヤー(マンドリカ)、ハンナ=エリザベス・ミュラー(ズデンカ)、クルト・リドル(ヴァルトナー伯爵)、ほか
7月4日(水)19:00、7日(土)18:00
(上演時間3時間10分、休憩1回(1幕後35分))
■ワーグナー《パルジファル》
指揮:キリル・ペトレンコ
演出:ピエール・アウディ
ヨナス・カウフマン(パルジファル)、クリスティアン・ゲルハーヘル(アムフォルタス)、ルネ・パーペ(グルネマンツ)、ニーナ・シュテンメ(クンドリ)、ウォルフガング・コッホ(クリングゾル)ほか、
7月5日(木)17:00、8日(日)17:00、31日(火)16:00
(上演時間5時間10分、休憩2回(40分×2))
■プッチーニ《トスカ》
指揮:マルコ・アルミリアート
演出:リュック・ボンディ
アンジェラ・ゲオルギュー(トスカ)、ジョセフ・カレヤ(カヴァラドッシ)、トーマス・ハンプソン(スカルピア)ほか
7月9日(月)19:00、13日(金)19:00
(上演時間2時間35分、休憩1回(1幕後、30分 ※当初予定より変更。1幕後30分、2幕後20分休憩になりました。))
■プッチーニ『三部作《外套》《修道女アンジェリカ》《ジャンニ・スキッキ》』
指揮:キリル・ペトレンコ
演出:ロッテ・デ・ビア
《外套》
ウォルフガング・コッホ(ミケーレ)、ヨンフン・リー(ルイージ)、エヴァ=マリア・ウエストブルック(ジョルジェッタ)ほか
《修道女アンジェリカ》
エルモネラ・ヤオ(アンジェリカ)、ミヒャエラ・シュースター(公爵夫人)、クラウディア・マーンケ(修道院長)ほか
《ジャンニ・スキッキ》
アンブロージョ・マエストリ(ジャンニ・スキッキ)、ロサ・フェオーラ(ラウレッタ)ほか
7月14日(土)19:00、16日(月)18:00
(上演時間3時間20分、休憩1回(《修道女アンジェリカ》の後、35分))
■モーツァルト《フィガロの結婚》
指揮:コンスタンティノス・カリディス
演出:クリストフ・ロイ
クリスティアン・ゲルハーヘル(アルマヴィーヴァ伯爵)、フェデリカ・ ロンバルディ(伯爵夫人)、オルガ・クルチンスカ(スザンナ)、アレックス・エスポージト(フィガロ)、ゾーレン・ラヴァナン・リンケ(ケルビーノ)、アンネ・ソフィー・フォン・オッター(マルチェリーナ)ほか
7月15日(日)19:00、17日(火)18:00
(上演時間3時間40分、休憩1回(2幕後35分)
■ワーグナー『ニーベルングの指環』
指揮:キリル・ペトレンコ
演出:アンドレアス・クリーゲンブルク
《ラインの黄金》
7月20日(金)19:00
ウォルフガング・コッホ(ヴォータン)、エカテリーナ・グバノヴァ(フリッカ)、マルクス・アイヒェ(ドンナー)ほか
(上演時間2時間25分)
《ワルキューレ》
7月22日(日)17:00
ヨナス・カウフマン(ジークムント)、アイン・アンガー(フンディング)、ウォルフガング・コッホ(ヴォータン)、アニヤ・カンペ(ジークリンデ)、ニーナ・シュテンメ(ブリュンヒルデ)、エカテリーナ・グバノヴァ(フリッカ)ほか
(上演時間5時間10分、休憩2回(1幕後35分、2幕後45分))
《ジークフリート》
7月24日(火)17:00
ステファン・ヴィンケ(ジークフリート)、ヴォルフガング・アプリンガー・シュペルハッケ(ミーメ)、ウォルフガング・コッホ(さまよい人)、ニーナ・シュテンメ(ブリュンヒルデ)ほか
(上演時間5時間20分、休憩2回(1幕後40分、2幕後40分))
《神々の黄昏》
7月27日(金)16:00
シュテファン・ヴィンケ(ジークフリート)、マルクス・アイヒェ(グンター)、ハンス=ペーター・ケーニヒ(ハーゲン)、ニーナ・シュテンメ(ブリュンヒルデ)ほか
(上演時間5時間35分、休憩2回(1幕後40分、2幕後40分))
■ヤナーチェク《死者の家から》
指揮:シモーネ・ヤング
演出:フランク・カストロフ
7月30日(月)19:00
ペーテル・ミクラーシュ(ゴリャンチコフ)ほか
(上演時間1時間35分)
●バイエルン国立歌劇場
https://www.staatsoper.de/