音楽のチカラで震災遺児たちを応援
第一線のオーケストラで活躍するトップ・アーティストたちが集結し、東日本大震災の被災地のため、復興への思いを込めたハーモニーを紡ぐ「がんばろう日本! スーパーオーケストラ」。8回目は国際的に活躍する海老原光の指揮でベートーヴェンの交響曲第7番に加え、ピアノの金子三勇士とヴァイオリンの小林美樹、“旬”の若手実力派ソリストを迎えて、2つの名協奏曲が披露される。
同オーケストラは、読売日本交響楽団コンサートマスターを務める小森谷巧をはじめ、札幌から広島まで、日本全国から首席級が集まって組織される。大震災が発生した2011年に初ステージを開催し、以降も毎年春に公演。収益や募金箱への寄付金は、震災遺児を対象とする「毎日希望奨学金」へと託される。
昨年に続いてタクトを執る海老原は、東京藝大・同大学院に学んだ後、ハンガリー国立歌劇場で研鑽を積み、07年にはロブロ・フォン・マタチッチ国際指揮者コンクールで第3位入賞。国内はもとより、12年と15年にはクロアチア放送交響楽団の定期に客演するなど、国際舞台でも活躍を続けている。
そして、08年にバルトーク国際ピアノコンクールで優勝、やはり国内外で精力的に活躍する金子は、リスト「ピアノ協奏曲第1番」を。さらに、11年にヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクールで第2位入賞を果たし、本場ウィーンでも絶賛を受けている小林は、メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」を弾く。瑞々しい才能の競演に、名演への期待も高まる。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2018年2月号より)
2018.3/6(火)19:00 サントリーホール
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