最先端の音楽プロジェクトが始動!
指揮者を輩出するヤルヴィ家の中の“若者頭”とも言うべきクリスチャン・ヤルヴィが、すみだトリフォニーホールで『クリスチャン・ヤルヴィ サウンド・エクスペリエンス 2017』を開催する。これは単年の企画ではなく、今後複数年にわたって継続される企画だが、その第1回目は、ピアノのフランチェスコ・トリスターノをゲストに迎える。
クリスチャン・ヤルヴィと言えば、もちろん指揮者として活躍している一方で、現在世界をリードする数々の作曲家たち、たとえばスティーヴ・ライヒ、マックス・リヒターなどとのコラボレーションで話題を集めている。彼自身のアンサンブルである「アブソリュート・アンサンブル」の活動は、最先端の音楽に敏感な若者たちの幅広い支持を得ている。ピアニストのトリスターノに関しても、日本での演奏活動で、その幅広い音楽性がクラシックの枠を超えた共感を呼んでいる。
今回の話題は、そのトリスターノの新作であるピアノ協奏曲「アイランド・ネーション」が日本初演されることだろう。これはクリスチャンが直接トリスターノに依頼した作品であり、その両者による日本初演は聴き逃せない。その他、クリスチャン作曲による父ネーメ・ヤルヴィの生誕80年を祝うコラールが日本初演され、さらにワーグナー(デ・フリーヘル編)の「オーケストラル・アドヴェンチャー《ニーベルングの指環》」も演奏される。オーケストラは新日本フィル。11月3日はすみだトリフォニーホールに駆けつけよう。
文:片桐卓也
(ぶらあぼ2017年10月号より)
2017.11/3(金・祝)15:00 すみだトリフォニーホール
問:トリフォニーホールチケットセンター03-5608-1212
http://www.triphony.com/