共鳴しあうバーンスタインと熱いジャズ・サウンド
小曽根真をホストに、ジャズとクラシックの垣根を超えた“音楽”の刺激と感動を聴き手にもたらしてくれる『“Jazz meets Classic” with 東京都交響楽団』が今年も開催される。このコンサートでは毎年海外から一流ジャズ・ミュージシャンを招くのが恒例となっているが、今年のゲストはピーター・アースキン。希代のジャズ・グループ「ウェザー・リポート」への参加を皮切りに、現在に至るまでシーンのトップに君臨し続けるレジェンダリー・ドラマーの登場である。
そのアースキンとともに今回小曽根がチャレンジするのは、元祖“Jazz meets Classic”ともいえるレナード・バーンスタインの交響曲第2番「不安の時代」。独奏ピアノがフィーチャーされると同時に大規模な打楽器セクションが重要な役割を果たす、まさに2人の共演にふさわしい作品だ。ジャズ・ミュージシャンだからこそのパフォーマンスが、リオ・クオクマン率いる都響とどのようなケミストリーを引き起こし、この傑作にどんな新しい生命を吹き込むのか…音楽ファンならこの希有な機会を見逃すわけにはいくまい。
一方第2部は、ポーランド出身のベーシスト、ダレク・オレスを加えたトリオによるセッション。演奏曲は当日のお楽しみということだが、フレッシュかつスリリングなステージになることはまちがいなし。ジャズの醍醐味である即興とインタープレイ、そしてそこから生まれるジョイを存分に享受したい。
文:藤本史昭
(ぶらあぼ2017年10月号から)
2017.10/14(土)17:00 東京文化会館
10/15(日)15:00 オリンパスホール八王子
問:東京文化会館チケットサービス03-5685-0650
http://www.t-bunka.jp/