現代アート界の鬼才が描く壮大な映像オペラが日本初公開!
ウィリアム・S・バロウズに影響を与えたことでも知られるノーマン・メイラーの小説『Ancient Evenings』(1983年)。このたび日本初上映される、現代アート界の鬼才=マシュー・バーニーの最新作は、同小説を下敷きとした壮大なる映像オペラだ。
ジョナサン・ベプラーが手がける本作の音楽には、古典的なアリア&レチタティーヴォからマーチングバンド、マリアッチ、各種打楽器音楽などが組みこまれ、出演者はネイティヴアメリカン俳優、シンガーソングライター、フリージャズ・ドラマー、R&Bシンガー、前衛声楽家、ブロードウェイの伝説的俳優からAV女優までという絢爛かつミステリアスな布陣。古代エジプトの神話世界を21世紀アメリカと並走させつつ、主人公の死と再生のイマージュを音楽的に描き出す。大スクリーンと40台を超すスピーカーで視覚・聴覚を溶解させる6時間。現代の魔術とその祝祭性を、一回限りの特別上映でぜひとも味わいたい。
文:長門洋平
(ぶらあぼ2017年8月号より)
2017.8/24(木)13:30 山口情報芸術センター[YCAM] スタジオA
問:山口情報芸術センター[YCAM]083-901-2222
http://www.ycam.jp/