スペシャリストたちの美技で楽しむ古典バレエの名作
ペローの童話によるバレエ『眠れる森の美女』は、チャイコフスキー三大バレエの中でも最も豪華絢爛な大作である。主役のオーロラ姫とデジレ王子をはじめ、数多くの主役級ソリストが美技を競い、古典バレエの醍醐味を満喫させてくれるからだ。日本バレエ協会では7年ぶりにこの名作を上演する。演出は定評あるセルゲイエフ版。全国的に幅広い人材ネットワークを誇る協会だが、今回は新国立劇場バレエ団のプリンシパル級を客演に迎え、充実したキャスティングが大きな見どころとなるだろう。主役のオーロラ姫とデジレ王子は、酒井はな&奥村康祐、松岡梨絵&橋本直樹、小野絢子&福岡雄大という名実ともに日本を代表する魅力のトリプル・キャスト。さらにカラボスにはマルチ・アーティストの西島数博、フロリナ王女に昨年の国内舞踊コンクール優勝の塩谷綾菜と今井沙耶、青い鳥にNBAバレエ団の高橋真之を抜擢するなど、新鮮な話題にもこと欠かない。
文:渡辺真弓
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年3月号から)
3/19(土)18:00、3/20(日・祝)13:30 18:00 東京文化会館
問:日本バレエ協会03-5437-0372
http://www.j-b-a.or.jp