
NHK交響楽団は4月6日、現在首席指揮者を務めるファビオ・ルイージに対し、契約満了後の2028年9月付で「桂冠名誉指揮者」の称号を授与することを発表した。「桂冠名誉指揮者」の称号は、長年にわたってN響を指揮し、その芸術性向上に多大な貢献を果たした指揮者に贈られるもので、ウォルフガング・サヴァリッシュ、ヘルベルト・ブロムシュテットに続く3人目となる。
ルイージのN響初登場は2001年7月。8回の共演を重ね信頼関係を築き、2022年9月に首席指揮者に就任した。当初は3年の任期が予定されていたが、就任から約1年で早くも3年間の任期延長が発表された。
節目となる公演も数多く指揮している。2023年12月には記念すべき第2000回定期公演でマーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」を披露。さらに2025年5月には、5年ぶりとなるヨーロッパ・ツアーを率い、アムステルダムのコンセルトヘボウで開催されたマーラー・フェスティバルに世界有数のオーケストラと並んで出演するなど、国際的な存在感を強く印象づけた。
創立100周年を迎える2026年も重要な年となる。9月の開幕公演では、N響100年特別企画としてフランツ・シュミットのオラトリオ「7つの封印の書」を取り上げるほか、10月5日のN響100回目の創立記念日を祝福すべくマーラーの交響曲 第2番「復活」も予定されている。
今回の「桂冠名誉指揮者」の称号授与は、これまでの芸術的功績と貢献を称えるものであり、2028年以降もルイージとN響の関係が象徴的なかたちで継続していくことを示すものとして注目される。
ファビオ・ルイージからのメッセージ
2028/2029シーズンより、NHK交響楽団より桂冠名誉指揮者の称号を賜りますことは、私にとって大変な名誉であり、心より嬉しく思っております。
2001年に始まった私とNHK交響楽団および楽団員との関係は、長年にわたり一貫して深まり続け首席指揮者への任命という形で頂点を迎えました。そして2028年にその任期を終えることとなります。
楽団と私は、オーケストラの歴史においていくつかの重要な節目を刻み、この先も新たな節目を築いていくでしょう。その中には、2025年の素晴らしいヨーロッパ公演が含まれます。このツアーでは、アジアのオーケストラとしては史上初となる、アムステルダムでのマーラー・フェスティバルへの名誉ある招待に加え、ヨーロッパの主要な音楽都市でのコンサートも行われました。また、2023年12月には、マーラーの《交響曲第8番》の演奏をもって、第2000回定期公演を共に祝いました。
2026年秋には、NHK交響楽団創立100周年を記念し、マーラーの《交響曲第2番》やプッチーニのオペラ《トスカ》の演奏会形式など、重要なレパートリーのハイライトを連続して演奏します。
2028年からの桂冠名誉指揮者への任命は、これから何年にもわたり、私たちの力をさらに結集させ、レパートリーの探求を続け、NHK交響楽団の芸術的な卓越性を聴衆に示すことを可能にするでしょう。
今後長きにわたり、NHK交響楽団という大きな家族の一員に選ばれたことは大変な名誉であり特権です。この名誉ある称号を私に与えてくださった事務局と楽団員の皆様に心から感謝申し上げます。
NHK交響楽団 首席指揮者
ファビオ・ルイージ
NHK交響楽団 公式ウェブサイトより転載
NHK交響楽団
https://www.nhkso.or.jp

