
ミュンヘン出身のピアニスト、モナ・飛鳥は、数々の国際コンクール優勝歴を誇り、幼少期よりその才能が世界中から注目を集めてきた。2025年にはバイエルンのヘレンキームゼー島の室内楽コンサート・シリーズのアーティスティック・ディレクターにも就任し、ますますその活動に広がりを見せる彼女が、日経ホールのコンサートシリーズ「ミューズサロン」に18年ぶりに出演する。
幅広いレパートリーを持つ彼女だが、やはりドイツの音楽においてその才能は特に輝く。今回も彼女の技量が存分に発揮されたプログラムだ。哀愁に満ちたバッハの「マルチェッロのアダージョ」で開始すると、優雅なフランス組曲第5番にモーツァルトとベートーヴェン、それぞれのピアノ・ソナタ第5番が続く。曲想や調性のつながりなど、様々な配置の意図が見える選曲となっている。そして最後にはリストの「スペイン狂詩曲」。華麗な技巧はもちろん、舞曲のリズムの鮮やかさ、スペインの空気を伝える表現力も求められる。モナがどのようにこの曲を聴かせてくれるかも楽しみだ。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2026年2月号より)
第567回日経ミューズサロン
モナ・飛鳥 ピアノ・リサイタル 「ドイツ音楽の巨匠たちを訪ねて」
2026.2/13(金)18:30 日経ホール
問:日経公演事務局03-5227-4227
https://art.nikkei.com

長井進之介 Shinnosuke Nagai
国立音楽大学大学院修士課程器楽専攻(伴奏)修了を経て、同大学院博士後期課程音楽学領域単位取得。在学中、カールスルーエ音楽大学に交換留学。アンサンブルを中心にコンサートやレコーディングを行っており、2007年度〈柴田南雄音楽評論賞〉奨励賞受賞(史上最年少)を機に音楽ライターとして活動を開始。現在、群馬大学共同教育学部音楽教育講座非常勤講師、国立音楽大学大学院伴奏助手、インターネットラジオ「OTTAVA」プレゼンターも務める。
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