気鋭の古楽オーケストラ、バッハの大海原へと旅立つ!
プロムジカ使節団はチェンバロ・通奏低音奏者の圓谷俊貴率いるピリオド楽器オーケストラ。池田梨枝子(ヴァイオリン)や山本徹(チェロ)をはじめ気鋭の奏者が揃い、声楽も積極的に導入、今や日本の古楽演奏の台風の目。デビュー盤『イタリアンソング』が本誌6月号で紹介されたばかりだ。
この8月に「使節団」は「All Bach Cantatas」という大プロジェクトを開始する。その名の通り、バッハのカンタータ全曲演奏を目指す。第1回は初期の第4番、第106番とヴァイマール時代の第161番。いずれも「生と死」に関わるテクストの作品であり、リコーダー2本の活躍や、第161番では「マタイ受難曲」で有名なコラール旋律が登場するなど、聴きどころが多い。さらに平川加恵の新作も。歌手陣はデビュー盤で共演した加耒徹(バス)など豪華、器楽陣も大充実。コーアトーンと呼ばれる高いピッチを取るなど、攻めた仕掛け満載の模様だ。古楽を今に生きる音楽として蘇らせる「使節団」の壮大な船出。その乗客にならない手はない。
文:矢澤孝樹
(ぶらあぼ2024年8月号より)
2024.8/1(木)19:00 としま区民センター 多目的ホール
問:プロムジカ使節団事務局090-3230-1685
https://www.promsinc.com