財団法人ソニー音楽芸術振興会(理事長:大賀典雄)は、「齋藤秀雄メモリアル基金賞」を創設し若手チェリストと指揮者を顕彰しているが、今回は長谷川陽子(チェロ)とキンボー・イシイ=エトウ(指揮)の2人に決定した。
賞として2人には楯と賞金各500万円が贈られた。選考委員の堤剛(チェロ)は贈賞について「長谷川陽子さんの最近の活動は目を見張るものがある。演奏には輝かしさと表現力に加えリーダー的なたくましさが含まれて来たように感じている」と語り、同じく小澤征爾(指揮)は「キンボー・イシイ=エトウ氏はオペラ指揮者として多くの経験を積んできた。12月よりマクデブルク歌劇場の音楽監督に就任するなど、成長著しい指揮者。タングルウッド音楽祭では私の副指揮を務めたこともあり、その頃から将来に大きな期待を寄せてきた」とコメントした。キンボー・イシイ=エトウは「自分はまだ日本の音楽界に貢献していない」という理由で、賞金の全額をジュニア・フィルハーモニック・オーケストラに寄付した。