現代アートと様々な分野の表現の出会いから新たな可能性を探求する『東京アートミーティング』。第5回目となる今年のテーマは「身体パフォーマンス」。総合アドバイザーに野村萬斎をむかえ開催中(〜2015年1月4日(日)まで)だ。
本展では、伝統芸能からスポーツ、現代に至るまでの多様な身体表現を横断、現代の身体表現を中心にその多様な表現を紹介し、身体パフォーマンスの系譜をたどる。
WEBぶらあぼでは、本展に、読者限定5組10名様をご招待。
【プレゼント応募先】
ハガキ、またはメールにて、
●住所●氏名●年齢●職業●WEBぶらあぼ、または、ぶらあぼfacebookについての感想
をお書きの上、10月28日(火)必着でご応募ください。
当選者の発表はプレゼントの発送をもって代えさせて頂きます。
〒102-0073 千代田区九段北1-3-6 セーキビル4F 東京MDE「ぶらあぼ」編集部
『東京アートミーティング 第5回新たな系譜学をもとめて‐ 跳躍/痕跡/身体』プレゼント係
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東京アートミーティング 第5回
新たな系譜学をもとめて‐ 跳躍/痕跡/身体
身体表現のアミューズメントパーク
現代アートと様々な分野の表現との出会いによって、新たな可能性を探求する「東京アートミーティング」の第5回が開催中だ。今年は、ダンス、伝統芸能、スポーツなど“身体パフォーマンス”の系譜を独自の視点でたどり、現代における身体表現の有り様を提示している。いくつかをご紹介しよう。
森山未來も登場
まず、文化庁の「文化交流使」として1年間、イスラエルで活動し、9月に帰国した森山未來は、9月にダンスフェスティバル「Dance New Air」で新作『談ス』を共に上演した大植真太郎、平原慎太郎と《これがダンスに見える日》をキュレーション。鑑賞者が、バレエ、フォークダンス、レゲエ……など、27種類のダンスのカテゴリー毎に用意されたQRコードにアクセスすると、ウェブ上に溢れる既存の動画のひとつにつながる。それは、なんということもない日常的な情景ばかりで、「これがダンス!?」と驚くことうけあいだが、彼らはそこにダンスの要素を見いだした。私達はここで、ダンスとは何かを考えることになる。
森山のイスラエルでの拠点でもあったインバル・ピント&アブシャロム・ポラック・ダンスカンパニーは、ダンサーが身体を使って絵画を描く1993年発表のダンス作品『DIO-CAN』の映像や、これまでのクリエイションのスケッチを展示。そのダンスの秘密に迫ることができそう。関連イベントでは『DIO-CAN』の流れを汲むパフォーマンス『ウォールフラワー』を上演。森山も出演する。
アーティスト集団ダムタイプは、高精細・高輝度を誇るソニーPCLの幅16m×高さ2mの自発光型4Kビジョンに、過去の作品『OR』『memorandum』『Voyage』を編集・アレンジして投射する《MEMORANDUM OR VOYAGE》を展示(11月16日(日)まで)。強い発光と共に映像が映し出され、観る者の五感=身体に訴えかけてくる。
アーティストたちの挑戦
チェルフィッチュ初の映像インスタレーション《4つの瑣末な 駅のあるある》は、前方のスクリーンに俳優の映像が映し出され、鑑賞者の上方に吊られた超指向性スピーカーからセリフが語られるというユニークなもの。関連イベントでは岡田利規がラッパーと創作する『ポストラップ』も上演。
シンガポールのアーティスト、チョイ・カファイは、ダンサーの身体の動きを電気信号で他者に移植することを試みる、ジョーク的な実験プロジェクト《未来の身体への案内》の映像を展示。そのデモンストレーションである舞台作品『ノーション:ダンス・フィクション』は、「フェスティバル/トーキョー11」および「KYOTO EXPERIMENT2012」でも上演された。踊りの記憶をひとりのダンサーの身体に埋め込めないかという実現不可能な(はずの)夢に、共感する人も多いかも。
このほか、ダンスの記譜法を考案し、美しいテキスタイルも製作したノア・エシュコルの資料や、彼女の作品を記録したシャロン・ロックハートの映像、作品のタッチに作家の手の動きやエネルギーを感じるジャクソン・ポロックの絵画《黒と白の連続》、アクション・ペインティングで知られる白髪一雄の《弐(天巧星浪子)》《無題(赤蟻王)》など、アートと身体の考察にうってつけの展示が並ぶ。
盛りだくさんなイベント
総合アドバイザーを務める野村萬斎の映像も流れ、萬斎自身も、関連イベントとして、現代美術作家・高谷史郎とのコラボレーションで『三番叟』『ボレロ』を舞う。
さらに、日本の舞台史を語る上で欠かせない武智鉄二、大野一雄、土方巽、観世寿夫、渡邊守章らの、舞台ファン垂涎の写真・映像資料も見ることができる。また、渡邊守章の講習会、中田英寿のトークイベントと野村萬斎のワークショップも開催予定。
それぞれ異なる場で発展した表現を、ひとつの美術館で一度に味わう——。それは、劇場とは違うかたちで“身体”を体験し再考する、特別な機会となるはずだ。
取材・文:高橋彩子
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年11月号から)
◆東京アートミーティング 第5回
新たな系譜学をもとめて‐ 跳躍/痕跡/身体
会場:東京都現代美術館 企画展示室1F、B2F
会期:〜2015年1月4日(日)
休館日:月曜日(10月13日、11月3日、11月24日は開館)、10月14日、11月4日、11月25日、12月28日―2015年1月1日
開館時間:10:00―18:00(入場は閉館の30分前まで)
観覧料:
一般1,200円(960円)/ 大学生・専門学校生・65歳以上900円(720円)/ 中高生600円(480円)小学生以下無料(保護者の同伴が必要です)
*( )内は20名以上の団体料金
問:東京都現代美術館(代:03-5245-4111 ハローダイヤル:03-5777-8600)
http://www.mot-art-museum.jp
本展展示室内では、ダムタイプ、エルネスト・ネト、チェルフィッチュ、金氏撤平の4作品に限り、写真(静止画)撮影が可能