コンクールから大きな飛躍を遂げた俊英たち
仙台国際音楽コンクールは世界の若き俊英ヴァイオリニストとピアニストの登竜門である。杜の都・仙台市で3年に一度行われており、入賞者たちは世界各地で活躍を続けている。その中のふたり、エリアス・ダビッド・モンカド(ヴァイオリン、第7回第5位入賞)と北端祥人(ピアノ、第6回第3位入賞)が日本で初めてのデュオ・リサイタルを開催する。
モンカドはコンクール参加時にはまだ18歳で、伸びやかで若々しいチャイコフスキーの協奏曲を聴かせてくれたのが印象に残っている。現在は21歳。ベルリン、ザルツブルクなどで磨いてきたその実力を改めて見せてくれるだろう。北端は大阪府出身。ベルリンで学んだ逸材で、室内楽のジャンルでも共演者から篤い信頼を寄せられている。
ふたりはベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第7番、プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ第2番のほか、それぞれのソロも含む多彩なプログラムに取り組む。みずみずしい感性の発露に期待したい。
文:片桐卓也
(ぶらあぼ2022年11月号より)
2022.11/25(金)19:00 めぐろパーシモンホール(小)
問:ヤタベ・ミュージック・アソシエイツ03-3787-5106
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