芸術文化の発展に寄与した世界の優れた芸術家を顕彰する第26回「高松宮殿下記念世界文化賞」(主催・公益財団法人日本美術協会)の受賞者がこのほど発表され、音楽部門ではエストニア生まれの作曲家、アルヴォ・ペルトが選ばれた。
アルヴォ・ペルトは1935年9月11日、エストニア・パイデ生まれ。鈴の音が鳴り続けるように一定のリズムで繰り返す「ティンティナブリ(鈴ならし)」という独特の作曲技法で現代音楽界に独自の存在感を誇る作曲家。ヴァイオリンとピアノのための「タブラ・ラサ」「鏡のなかの鏡」をはじめ、「ヨハネ受難曲」ほか合唱曲の評価も高い。
音楽部門以外の受賞者は、次の通り。絵画部門:マルシャル・レイス (フランス)、彫刻部門:ジュゼッペ・ペノーネ (イタリア)、建築部門: スティーヴン・ホール(アメリカ)、演劇・映像部門:アソル・フガード (南アフリカ)
同賞は1988年、日本美術協会の創立100周年を記念し創設、前総裁高松宮殿下の「世界の文化・芸術の普及・向上に広く寄与したい」との遺志にもとづき、絵画、彫刻、建築、音楽、演劇・映像の各分野で、世界的に顕著な業績をあげた芸術家に毎年授与される。
授賞式は同協会総裁の常陸宮殿下・同妃殿下出席のもと、10月15日(水)に東京・元赤坂の明治記念館で行われる。受賞者に顕彰メダルと賞金1500万円が贈られる。
高松宮殿下記念世界文化賞 www.praemiumimperiale.org