指揮者の小澤征爾さんが第23回モンブラン国際文化賞 アート・パトロネージュ・アワード2014を受賞、5月29日、東京の梅窓院での受賞式が行われた。
(Photo: M.Terashi/TokyoMDE)
モンブランは1992年に、芸術・文化の世界で若い才能の支援・保護に情熱と献身を傾け、その分野の発展と活性化に貢献する人物であるアートパトロンを支持する目的から「モンブラン文化財団」を設立、毎年世界各国の芸術分野からアートパトロンを選出し「モンブラン国際文化賞」を授与している。
今年は世界11ヵ国でそれぞれ1人の受賞者が選ばれ、日本からは、世界的に活躍する指揮者の小澤征爾さんが受賞。小澤征爾音楽塾および小澤国際音楽アカデミーにおける熱心な音楽活動が高く評価された。
受賞に際し小澤征爾さんは喜びを次のように語った
「こういう賞をもらうたびに、教育について考えるんです。自分の作る音楽と教育とが一緒になっている。僕以上にすばらしい教育をうけたものはいない。戦争中に苦しいことはあったけど、成城学園に入って、ピアノもコーラスも卓球もラグビーも、すべてが楽しかった。そして、音楽の一番の基礎となるバッハを子どもの頃から教わった。齋藤秀雄先生からは、大げさじゃなく、世界最高の指揮法を学んだ。そして、ブザンソンで優勝し、バーンスタインの弟子になり、カラヤンにつき、教育を受けた。いまでも振り返ると先生方の顔が浮かぶし、成城学園の3年間が目に浮かぶ。今、この場所にいるのは僕が世界一の教育を受けたからだと思う。そこから、音楽塾、奥志賀やスイスでの国際音楽アカデミー、サイトウキネンなどの活動につながった」
また、お祝いにかけつけた息子で俳優の征悦さんが「小さい頃から親父を見て育った。親父が音楽の勉強をしているとき、近くにいてもまったく気づかないほど集中している。親父には、努力をするという才能がある。こう見えて努力の人なんです」と労うと征爾さんは「天才以外は、僕も含めて努力するしかない。努力をすることは素晴らしいことだと思っている」と照れくさそうに応えた。
小澤征爾さんにはモンブランジャパンのホルヘ・プエンテスCEO&プレジデントから「モンブラン パトロンシリーズ 2014 ヘンリー E.スタインウェイ」特別モデル(受賞者への贈呈とモンブランミュージアム保存用の計13本のみ製作)が授与された。
モンブランの特別モデル「パトロンシリーズ」は、歴史上名高いアート・パトロンをテーマとして、1992年より毎年1作発表されている。
2014年の「パトロンシリーズ」には、世界のピアノメーカー御三家の一つ、スタインウェイ&サンズ社の創立者、ヘンリー E. スタインウェイが選ばれた。スタインウェイは、現在につながるピアノ作りのパイオニアとしてだけでなく、革新的なピアノ作りへの情熱と、パトロンとしての使命感に溢れ、歴史的な文化・芸術の擁護・推進を成し遂げた。
この「パトロンシリーズ」は、4810エディション(世界限定4810本)と888エディション(世界限定888本)の2作の万年筆で構成される。
●モンブラン
http://www.montblanc.com/ja-jp/
●スタインウェイ・ジャパン
http://www.steinway.co.jp/