アントニオ・メネセス(チェロ)Antonio Meneses, cello

(C)Clive Barda

1957年、ブラジルのレシフェの音楽一家に生まれ、10歳でチェロをはじめる。16歳で著名イタリア人チェロ奏者アントニオ・ヤニグロと出会い、門下生となり渡欧。デュッセルドルフ、後にシュトゥットガルトでヤニグロに学び、1977年にはミュンヘン国際音楽コンクール、1982年にはモスクワのチャイコフスキー国際コンクールで優勝を果たす。

メネセスは欧州、北南米、アジアの主要音楽都市で、世界有数のオーケストラや世界を代表する指揮者と共演をしてきた。その中には、ベルリン・フィル、コンセルトヘボウ管、ロンドン響、イスラエル・フィル、サンクト・ペテルブルグ響、スイス・ロマンド管、ニューヨーク・フィル等の世界のオーケストラなどがあり、共演した指揮者には、カラヤン、ヤンソンス、アバド、プレヴィン、ブロムシュテット、テミルカーノフ等が挙げられる。2014-15年シーズンではロンドン・フィルハーモニー管弦楽団やスコットランド室内管弦楽団、パリ管弦楽団、サンパウロ州立交響楽団等との共演が予定されている。

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また室内楽活動にも積極的なメネセスは、フェルメール・カルテットやエマーソン・カルテットとツアーで共演。毎夏はシエナで室内楽コンサートを開催するほか、マリア・ジョアン・ピリスやメナヘム・プレスラー等と共演。メネセスはメナヘム・プレスラーとダニエル・ホープと共に、伝説的なボザール・トリオの最後のメンバーであることでも知られている。2013年春には、ピリスと共に日本ツアーを行い、2015年秋にも再度、ピリスとの日本ツアーを成功させた。

レコーディングも活発に行ってきており、ドイツ・グラモフォンから発売されたカラヤン指揮ベルリン・フィルと共演のブラームスの二重協奏曲(vl :アンネ=ゾフィー・ムター)とR・シュトラウスのドン・キホーテの2枚は現在でも高い評価を得ている。その他、J.S.バッハの無伴奏組曲や、ジェラール・ヴィス(ピアノ)とのシューベルト、シューマン、メンデルスゾーンのチェロソナタ全集、メナヘム・プレスラー(ピアノ)とのベートーヴェンのチェロソナタ全集、ノーザン・シンフォニアとのハイドンのチェロ協奏曲などがある。またクラウディオ・クルス指揮ノーザン・シンフォニアと共演したエルガーとハンス・ガルのチェロ協奏曲はグラミー賞(ベスト・クラシカル・インストゥルメンタル・ソロ賞)にノミネートされた。

またマリア・ジョアン・ピリスとの初録音となる、ベートーヴェンやバッハ、ブラームス等を含むウィグモア・ホールのライブ録音がドイツ・グラモフォンよりリリースされている。

後進の指導にも熱心で、欧州ではスペインのソフィア王妃高等音楽院やイタリアのキジアーナ音楽院に加え、2008年からはベルン音楽院で教えている。また、北南米や日本でも積極的にマスタークラスを行っている。

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