スペイン音楽から三浦環まで〜歌の魅力を存分に
二期会所属の名歌手たちが結集し1週間にわたって繰り広げる、恒例の《二期会WEEK》。今年のラインナップは、第1夜『The JADE★アコースティック』(完売)、第2夜『歌曲の世界R. シュトラウス生誕150年によせて』、第3夜『オペラ朗読劇〈ある晴れた日に…オペラ歌手 三浦環物語〉』、第4夜『スペイン音楽のダイヤモンド ビバ☆エスパーニャ!』、第5夜『オペレッタへの旅 〜ウィーンから新作へ〜』、第6日『Concert for KIDS 〜3才からのクラシックR〜』、第7日『二期会マイスタージンガー〈歌の花束コンサート〉』。
どれもそれぞれに聴きどころが盛り込まれた7公演だが、中でも注目は、コンサートの枠を超えた仕掛けが施された第3夜〈三浦環物語〉(6/25)。三浦環(1884〜1946)は、日本のオペラ草創期に奇跡のように現れて、欧米で活躍した日本で最初の国際的オペラ歌手。特に、プッチーニ本人が激賞したという蝶々夫人は、生涯に2,000回以上歌ったというのだからすごい。その彼女の生涯を芝居仕立てで綴る。演じるのは大山亜紀子、嘉目真木子、岩田真奈、古橋郷平、多田羅迪夫ら、二期会を代表する豪華歌手陣。三浦環に扮した大山と嘉目が、朗読劇をまじえながら《オルフェオとエウリディーチェ》(日本人による初上演オペラ・森鷗外訳)や《蝶々夫人》の主役を歌うなど、芝居と音楽をいっぺんに楽しめる一夜だ。脚本を、作家・脚本家・演出家として多方面で活躍している桜田ゆみが担当しているのも注目!
文:宮本 明
(ぶらあぼ2014年6月号から)
★6月23日(月)〜29日(日)・サントリーホール ブルーローズ(小) Lコード:32117
問:二期会チケットセンター03-3796-1831
詳細は以下のウェブサイトでご確認下さい。
https://ebravo.jp/nikikaiweek