2大作曲家の真髄に迫る
我が国を代表するヴァイオリンの名手が、自身が愛してやまない2人の偉大な作曲家の佳品を特集する、全6回からなる意欲的な取り組み《堀米ゆず子 J.S.バッハ/ブラームス プロジェクト at Hakuju》。堀米は、その思い入れを「バッハは背骨のよう。ブラームスは心のひだ。感情表現の基本。この2人の作曲家は過去30年の演奏生活において、私の音楽作りの核となっています」と語る。その第2弾となる今回。まずは、パートナーに2007年のロン=ティボー国際コンクールの覇者であるピアノの俊英・田村響を迎えて、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第2番を弾く。そして、堀米がソロで登場し、バッハの無伴奏ソナタ第2番をじっくりと披露。最後は、N響首席ヴィオラ奏者の佐々木亮、やはり昨年までN響首席チェロ奏者を務めた木越洋という2人の弦の名匠に、田村が加わって、ブラームスのピアノ四重奏曲第2番で締め括る。音楽への愛情あふれる、温かな好演が期待できそうだ。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2014年2月号から)
★3月18日(火)・Hakuju Hall
問:Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700
http://www.hakujuhall.jp