ジャンルレスな3人によるスペシャルトリオ、満を持しての初共演!
2021年、鮮やかなテクニックと幅広いレパートリー、音楽性を誇るピアニストの中野翔太を中心に、新たな豪華セッションが実現する。共演は国際的なジャズピアニストとしてその地位を確立している松永貴志に、ソロではもちろん、「ブルーオーロラ サクソフォン・カルテット」のメンバーとしても注目されているサクソフォン奏者、田中拓也だ。クラシックとジャズを横断し、ジャンルレスな活躍を見せる3人によるスペシャルなトリオが、「Hakuju サロン・コンサート vol.7」でデビューする。
中野「私はお二人それぞれとは共演したことがあり、毎回たくさんの刺激をいただいています。松永さんとはもちろんですが、田中さんもジャズが大好きな方で、デュオでの演奏でもよくジャズの作品をプログラムに入れていたのです。一方で松永さんもクラシックの知識を貪欲に吸収し、演奏もされています。今回3人でできることになり、今からとても楽しみです」
田中「実はクラシックよりもジャズのほうが勉強し始めたのが先だったのです。楽器を習い始めた早い段階で両方のジャンルに触れていたことは今の演奏にも大きく役立っています。ジャズとクラシックでは音の出し方はもちろん、演奏する際の姿勢まで違うのですが、それぞれの魅力、楽しさがあるので、常に両方を演奏し続けていきたいです」
クラシックとジャズで演奏の仕方や音色などまったく演奏法を変えつつも、彼らの頭の中ではジャンルの違いを“隔たり”とは感じていない。つねに大好きな音楽として真っ向から取り組み、最高のパフォーマンスを繰り広げているのである。
松永「ジャズはリズムやフレージングが命ですが、中野さんはジャズにおけるその感覚の鋭さに物凄いものがあります。切り替えが鮮やかで、音色もガラッと変わります。ただ、それぞれが一番大切にしているジャンルで培ってきたものも最大限に活かして演奏しているので、新しいものも生まれてきます。今回は田中さんともご一緒できるので、きっとさらに多彩になるんじゃないかと思っていて…楽しみですね」
今回のプログラムはドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」や、中野と松永、田中と中野、それぞれのアンサンブルでもこれまで重要なレパートリーであったガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」、さらにはマイケル・ジャクソンの楽曲なども加わる。彼らだからこその華やかでバラエティに富んだ内容だ。きっと2021年の大注目公演となることであろう。すでに今後の展開にも期待せずにはいられない。
取材・文:長井進之介
(ぶらあぼ2021年1月号より)
*新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、通常の形態での開催が困難であることから、本公演は中止となりました(2/4主催者発表)。詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。
Hakuju サロン・コンサート vol.7
中野翔太 & 松永貴志 & 田中拓也 初共演! 異才トリオが贈るJazzyな夜
2021.2/19(金)19:00 Hakuju Hall
問:Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700
https://www.hakujuhall.jp