イレブン・クラシックス Vol.2 波多野睦美(メゾソプラノ) & 高橋悠治(ピアノ)

朝の“新鮮な耳”で名演に触れる好企画いよいよ始動!


 「平日午前11時、クラシックをもっと身近に、もっと面白く」をコンセプトに、上質な演奏とトークによる新しいシリーズが彩の国さいたま芸術劇場でスタートする。当初は、2020年6月に第1回が予定されていたが、残念ながら中止に。今回が待望の開催となる。第2回は、古楽から現代まで幅広いレパートリーをもち、明晰な発音と奥行きのある深い声で魅了するメゾソプラノの波多野睦美と、作曲・演奏・執筆と多彩かつ刺激的な活動を続ける高橋悠治がピアノで登場する。

 曲目は、シューベルトの歌曲集「冬の旅」より〈春の夢〉、有名な〈アヴェ・マリア〉。シェイクスピアの詩による〈シルヴィアって?〉は、シューベルトの明るくのびやかな旋律が少女シルヴィアの魅力を歌い上げる。一方、高橋作曲の〈民衆に訴える〉は、シューベルトが1824年に友人に宛てた手紙に添えた「時代の青春は終わった」と暗い時代に生きる運命を嘆いた詩をテキストに用いた歌曲。〈バッハと歩哨〉は、20世紀イギリスの作曲家・詩人のガーニーの詩による。波多野の心に沁み入る声と高橋の聴き手の耳を惹きつける味わいあるピアノの音色が、詩と音楽の世界を豊かに広げてくれるだろう。

 さらに、音楽ジャーナリストで評論家の林田直樹が聞き役で、彼らの魅力に迫るトークも楽しみだ。どんな話が飛び出すか、ここだけのエピソードが出てくるかも?!
 夜の外出が億劫になりがちな冬は、さわやかな午前中に劇場へ。大人の音楽とトークは、心に潤いをもたらしてくれるに違いない。
文:柴辻純子
(ぶらあぼ2021年1月号より)

2021.1/13(水)11:00
彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール
問:SAFチケットセンター0570-064-939
https://www.saf.or.jp