東京フィルハーモニー交響楽団&Bunkamura ニューイヤーコンサート 2014

お正月は渋谷で華やかに!

 新春は豪華なオーケストラを聴きたい、演目はなじみの名曲がいい、ウィンナ・ワルツも他も色々耳にしたい、懐かしい曲やタイムリーな曲も欲しい、話題のソリストがいるとさらに愉しい、行ってラッキーなことがあれば最高に嬉しい…と並べた贅沢な要望をすべて満たす公演、それが東京フィル&Bunkamuraの《ニューイヤーコンサート》だ。
毎年完売のこの人気公演。2014年は、83歳を迎える重鎮・外山雄三が指揮をとる。ならばそこは“大船”気分。ソリストは、ハンガリーの血を引き、鋭敏なリズムと雄弁な表現を武器に活躍中の金子三勇士(ピアノ)、8歳でオーケストラと共演後、欧州でも演奏し、ノボシヴィルスク国際ヴァイオリン・コンクールで史上最年少優勝を果たした、現在14歳の服部百音(もね)の2人。注目の若手と外山の、世代を超えた共演も見どころだ。
プログラム前半は、吉例のJ.シュトラウスの名作2曲に始まり、服部が超絶技巧のソロを弾く「『カルメン』幻想曲」を経て、ソーラン節や八木節等の民謡を満載した外山雄三の代名詞「管弦楽のためのラプソディ」へ。後半は、半世紀前の「東京オリンピック・マーチ」に次いで、浅田真央が今期のフリー演技で使用するラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の精髄を金子が奏で、懐かしい「ダニー・ボーイ」の後、おなじみ「ボレロ」で華麗に締めくくる。
海外往復航空券や東京フィルの「ラデツキー行進曲」を“指揮できる”特典など、豪華賞品が当たるお年玉抽選会も恒例の目玉だし、休憩中には獅子舞も現れる。いかにもお正月らしい本公演にぜひどうぞ。
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2014年1月号から)

★2014年1月2日(木)、3日(金)・Bunkamuraオーチャードホール
問 東京フィルチケットサービス03-5353-9522
Bunkamuraチケットセンター03-3477-9999 http://www.tpo.or.jp