シャンパンと共に愉しむ巨匠のピアニズム
秋の深まる八ヶ岳で、円熟のフランス人ピアニストが奏でる音色に耳を澄ませたい。77歳の巨匠エリック・ハイドシェックが《八ヶ岳高原サロンコンサート》に出演する。伝説のピアニストで名教師のコルトーからその音楽を受け継ぎ、力強いアタックと転がるようなパッセージが魅力的なハイドシェックのピアノ。2007年以降は度々来日ツアーを行い、その自由さとエネルギーに満ちた演奏に多くの聴衆が湧いた。「モーツァルト弾き」として名を馳せてきたハイドシェックだが、このコンサートではベートーヴェンのソナタ第5番と「6つのバガテル」、ドビュッシーの「前奏曲集」などを取り上げる。ハイドシェックの生まれはシャンパンの名門シャルル・エドシック家。当日は八ヶ岳音楽堂のロビー特別企画として、日本では入手困難な「シャルル・エドシック」が無料で1杯ふるまわれるとのこと! 良質なシャンパンとピアノ、そして八ヶ岳の澄んだ空気。これほど贅沢な夜はない。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ2013年11月号から)
★11月23日(土・祝)・八ヶ岳高原音楽堂
問 八ヶ岳高原ロッジ0267-98-2131
http://www.yatsugatake.co.jp