プジェミスル・ヴォイタ(ホルン)

バボラークの“後継者”現る

 “上手い”ホルンを聴くのは心地よい。まろやかでコクのある音や滑らかな節回しには惚れ惚れさせられる。だがギネス認定の「世界一難しい楽器」だけあって、真の名手は限られる。その1人であり、いま世界で最も注目を集めているのが、プジェミスル・ヴォイタだ。1983年チェコ生まれの彼は、プラハ音楽院でティルシャルに学び、2010年難関で名高いミュンヘン国際音楽コンクールで第1位を獲得。経歴はかのラデク・バボラークとまったく同じで、バボラークの後継的存在でもある。複数の楽団で活躍後、2012年からシュターツカペレ・ベルリンの首席奏者を務めながらソロ活動も展開。昨年の神奈川フィル等との共演に続いて、今年11月、本格的なリサイタルが実現する。ベートーヴェン、シューマン等の定番名曲に、コフロニュ、スラヴィツキーというデビューCD収録のチェコものを加えたプログラムは、真価を知るにこの上なし。管楽器伴奏の達人・沢野智子のピアノも心強い。ヴォイタの魅力は逞しく豊麗かつ温かな音色。その稀少な快感に浸ろう!
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2013年10月号から)

★11月13日(水)・名古屋/宗次ホール(052-265-1718)
15日(金)・トッパンホール(プロアルテムジケ03-3943-6677) ローチケLコード34712