タップという新たな表現を纏った名曲
音楽という枠組みすら遥かに超越した、瑞々しいステージが期待できそうだ。東京芸大卒業後、ギルドホールとジュリアードの両音楽院に学び、メキシコで華々しく活躍後、ニューヨークに拠点を移し、オリジナリティあふれる音楽を追求し続けているヴァイオリンの小澤真智子。作・編曲者としても活躍するピアノのオクタービオ・ブルーネッティと共演するステージでは、何とヴァイオリンを演奏しつつ、脚でステップを踏む“真智子発タップヴァイオリン”を披露する。バッハ「無伴奏パルティータ第3番」からのガボットとロンド、ピアソラ「リベルタンゴ」、グラナドス「スパニッシュダンス」など多彩な名曲たちが、タップという新たな表現を纏うことで、果たしてどう変貌するのか。小澤は「タップヴァイオリンはメキシコ時代、南米の太陽と風と大地に育まれ、次第に心が解放されてゆく中で開発しました。音楽もダンスも、人間の魂の本源から流れ出た兄弟姉妹なのでしょう」とコメントしている
文:笹田和人
(ぶらあぼ2013年11月号から)
★11月10日(日)・有楽町朝日ホール(コンサートイマジン03-3235-3777)
http://www.concert.co.jp/
11日(月)・鎌倉芸術館(小)(MOミュージック企画0467-44-1443)