横山幸雄 ピアノ・リサイタル ベートーヴェン・プラス Vol.6

目指すはベートーヴェン全曲という名の“頂”

C)アールアンフィニ

 日本を代表するピアニストの一人であり、その圧倒的な演奏、他の追随を許さない意欲的な企画によって常に聴衆に驚きを与えてきた横山幸雄。2011年のデビュー20周年にはショパンのピアノ独奏曲全曲演奏を行い、ギネス世界記録に認定されたが、それからも彼は歩みを止めることなく積極的な演奏活動を展開してきた。

 13年にスタートした「ベートーヴェン・プラス」もその一つ。ベートーヴェンによって作品番号が与えられた全曲と、関連する他の作曲家の作品を組み合わせるというコンセプトによるシリーズだ。今回はオール・ベートーヴェン・プログラムで、より深くこの作曲家と対峙していく横山を目撃することになるだろう。

 昨年と同じく5部構成をとり、11時から第1部が開始し、15時40分から第5部が開始。「悲愴」「月光」「熱情」「ワルトシュタイン」「テンペスト」という代表的なピアノ・ソナタに加え、ソナタ第24番「テレーゼ」から第29番「ハンマークラヴィーア」までの6曲という、ベートーヴェンが次々と名作を書いた“傑作の森”以降のソナタを並べ、彼のピアノ・ソナタ創作の歴史を俯瞰するかのようなプログラムとなっている。「創作主題による6つの変奏曲 ニ長調 op.76」に「幻想曲 ト短調 op.77」、さらに「ポロネーズ ハ長調 op.89」という、演奏機会は少ないが、ベートーヴェンが作曲家として充実し、更に進化していく様が見て取れる佳曲の演奏にも注目したい。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2019年9月号より)

2019.9/23(月・祝)11:00 東京オペラシティ コンサートホール
問:ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212 
https://www.japanarts.co.jp/

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