異国のサウンドに惹かれたパリの作曲家たち
楽譜には、作曲家が意図した隠されたメッセージがきっとある。それを知れば、きっと音楽の聴き方が変わる。国際的に活躍する名ヴァイオリニスト、渡辺玲子の案内で、名曲の秘密を易しく紐解くレクチャーコンサート。第5弾は、20世紀前半のフランスにおける2つの流行、「ジャズ」と「スペイン風」をテーマに据える。
今回も、ピアノの名手・江口玲がパートナーに。ドビュッシー「ゴリウォーグのケークウォーク」(ハイフェッツ編)、ラヴェル「ツィガーヌ」、プーランクとラヴェルの「ヴァイオリン・ソナタ」ほか、ジャズやスペイン音楽などの影響を受け、新境地を拓いた作品を特集する。さらに、ファリャによる「7つのスペイン民謡」からの3曲(コハンスキー編)や、江口のソロで聴くガーシュウィン「ソング・ブック」から〈私の愛する人〉と、逆にフランスの近代作品に心酔し、その作風に自身の個性や民族性を融合させた作品も併せて披露。名手の巧みな解説と名演が、あなたの好奇心を刺激する。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2019年8月号より)
2019.10/16(水)19:00 Hakuju Hall
問:Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700
https://www.hakujuhall.jp/