熟成した弦の響きをじっくり味わう
東京交響楽団や新日本フィルのコンサートマスターを歴任し、現在は名ソリストとして活躍する磯﨑陽一。楽壇生活40周年を記念するリサイタルで、東京ヴィヴァルディ合奏団と共演、ヴァイオリン協奏曲集「四季」全曲をはじめ、思い入れの強い佳品の数々を披露する。
桐朋学園大在学中に渡米、ジュリアード音楽院でイヴァン・ガラミアンら名伯楽に師事。帰国後は東響を経て、1979年から新日本フィルのコンマスを務め、オーケストラ共演やリサイタル活動、室内楽でも活躍。2009年の30周年記念演奏会では、井上道義指揮の新日本フィルと共演、メノッティのヴァイオリン協奏曲を本邦初演し、高評を得た。
今回は、ソリストも務める「四季」全曲に、弦楽のための協奏曲ト長調「田園風」と、ヴィヴァルディの作品を。さらに、モーツァルト「ディヴェルティメント ニ長調 K.136」とエルガー「弦楽セレナード」を披露。半世紀以上にわたり、精緻なアンサンブルを追求し続けてきた東京ヴィヴァルディ合奏団の快演も相まって、美しい弦の響きが匂い立つ。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2019年6月号より)
2019.6/16(日)14:00 JTアートホール アフィニス
問:東京ヴィヴァルディ合奏団03-6277-8450
http://vivaldi.jp/