第12回齋藤秀雄メモリアル基金賞に、チェリストの辻本玲さんと指揮者の三ツ橋敬子さん

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辻本玲(左)三ツ橋敬子(右)

第12回齋藤秀雄メモリアル基金賞に、チェリストの辻本玲さんと指揮者の三ツ橋敬子さんが選ばれた。10月22日、東京・銀座で贈賞式が行われた。

「齋藤秀雄メモリアル基金賞」は、チェリスト・指揮者・教育者として高名な故・齋藤秀雄(1902-1974)氏に因み、「基金により若手チェリスト、指揮者の発掘、育成を目的とした顕彰制度を実施してほしい」との齋藤秀雄氏未亡人・齋藤秀子氏の遺言により公益財団法人ソニー音楽財団(理事長・中鉢良治)が創設したもの。賞金はチェロ部門、指揮部門各500万円。

受賞に際し辻本さんは「現代のこどもたちがあたりまえのようにクラシック音楽を習い事とする時代、そして、クラシック音楽を楽しむ聴衆がいて、音楽を演奏することを職業としてできる状況というのは、齋藤先生のクラシック音楽への情熱の功績だと思う。これからも精進し、いずれは齋藤先生のように音楽を後世に伝えていける立場になりたい」と語った。

また、三ツ橋さんは「指揮者の道を歩んでいきたいと思いはじめた中学生のころ、齋藤先生の『指揮法教程』に出会い、その本を手に取ったときの興奮と、これから歩む道の厳しさを垣間見、身が引き締まる思いをしたことを今でも鮮明に憶えている。指揮者になりたいと漠然と想い描いてから20年ほどしかたっていない若輩者がこのようなすばらしい賞をいただき恐縮している。音楽に真摯に向き合い、賞の名に恥じないようこれからも精進して行きたい。音楽家としても女性としても、もがきながら前に進むことが、わずかでも次の世代につなげられることになるのではないかと思っている」と語った。

■辻本玲(つじもと・れい)
1982年愛知県生まれ。東京藝術大学卒業後、公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーションの奨学生としてスイスなどに留学。2009年第2回ガスパール・カサド国際チェロコンクール第3位入賞後、リサイタルやオーケストラと共演を重ねるほか、室内楽トリオへの参加など、多彩な演奏活動を行っている。

■三ツ橋敬子(みつはし・けいこ)
1980年東京都生まれ。東京藝術大学で指揮を学び、公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーションの奨学生としてオーストリア・ウィーン国立音楽大学へ留学。これまで指揮法を小澤征爾、小林研一郎、ジャンルイジ・ジェルメッティ、マーク・ストリンガーらに師事。2008年第10回アントニオ・ペドロッティ国際指揮者コンクールで史上最年少・女性初の優勝。2010年アルトゥーロ・トスカニーニ国際指揮者コンクールで女性指揮者として初めて第2位に入賞した。

【選考委員】
・永久選考委員:小澤征爾(指揮者)、堤剛(チェリスト)
・任期制選考委員(3年):諸石幸生(音楽評論家)、寺西基之(音楽評論家)、奥田佳道(音楽評論家)