鬼才と俊英のデュオが火花を散らす「春の祭典」
圧倒的な技術と膨大なレパートリーを誇るからこそ成せる意欲的なプログラミングで絶えず驚きを与えるピアニスト、菊地裕介。指導者としても多くの優秀な生徒を育てており、近年はプロデューサーとしての手腕も高く評価されている。
前回の「菊地裕介 presents vol.1」では、ピアニストの加々見茉耶との共演で好評を博した彼が、今回、共演するのがピアニストの髙木竜馬。現在ウィーン国立音楽大学に在籍する髙木は、昨年開催された「第16回エドヴァルド・グリーグ国際ピアノコンクール」で第1位及び聴衆賞を獲得し注目を集めている。NHK総合で放送されるTVアニメ『ピアノの森』の主要キャラクター、雨宮修平役の演奏を務めているのも話題。今後の更なる活躍が期待される逸材だ。
今回の公演では菊地と髙木それぞれのソロは勿論、シューベルト「幻想曲ヘ短調」にストラヴィンスキー「春の祭典」といった連弾も聴くことができる。円熟の域に達した“鬼才”が輝く若き才能をどう導くか、期待して見守りたい。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2019年2月号より)
2019.2/8(金)19:00 浜離宮朝日ホール
問:株式会社 演03-4405-8474
http://ykpianoforte.com/