ニルス・メンケマイヤー(ヴィオラ)

新時代の旗手がおくるヴィオラ音楽の豊穣

C)Irène Zandel

 ヴィオラは魅力的な独奏楽器である。ニルス・メンケマイヤーは、真にそう思わせる旬の名手の一人だ。1978年ドイツ生まれの彼は、2006年バシュメット国際ヴィオラ・コンクール等で優勝後、第一線でソロ&室内楽活動を行い、ソニーから8点のCDをリリースしている。その演奏は自在かつ自然体。しかもしなやかな“柔”とドイツ的な“剛”を併せ持つ手応え十分の音楽を聴かせる。そして4度目の来日となる今回、注目されるのが、“弦のトッパン(ホール)”主催公演に初登場すること。
 CDでの濃密な名演が光るブラームスのソナタ2曲に、モーツァルトのヴァイオリンとの二重奏曲(K.423)、「ケーゲルシュタット・トリオ」を加えた、“多様な編成によるヴィオラ二大作曲家の看板名曲プロ”もこの殿堂ならではだ。ブラームスに造詣が深い島田彩乃(ピアノ)、強靭な個性をもつ山根一仁(ヴァイオリン)、表現力旺盛なコハーン・イシュトヴァーン(クラリネット)と共演陣も強者揃い。ヴィオラ新時代の旗手の真価を多面的に味わえる好機を逃してはならない。
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2018年5月号より)

2018.6/7(木)19:00 トッパンホール
問:トッパンホールチケットセンター03-5840-2222
http://www.toppanhall.com/