小金井は音楽家の宝庫だった!
地元ゆかりの奏者たちによる一日限りの“小金井楽団”が今年も集結する。小金井 宮地楽器ホール恒例「こがねいガラ・コンサート」に出演する特別編成オーケストラ。小金井市在住・出身だったり、市内の学校に通っていた経歴があったりと、濃度は違えど、ほとんどのメンバーが小金井と関わりのある人たち。しかも一線で活躍するソリストやオーケストラの首席奏者など、そうそうたる顔ぶれなのだから、小金井おそるべし。回を重ねるごと、僕も私もと、手を挙げて小金井とのつながりを告白する参加希望者も増えているらしい。指揮を務めるのは、「小学5年生で引っ越してきて以来、小金井とミュンヘンとシュトゥットガルトにしか住んだことがない」という、この小金井オールスターズのまとめ役でもある、地元在住の茂木大輔。
曲目は協奏曲とオペラ・アリアという構成で、ブランデンブルク協奏曲第1番の独奏楽器群7人のうち6人(惜しい!)が小金井人。ウェーバーのファゴット協奏曲の岡本正之、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の奥村愛、そして《コジ・ファン・トゥッテ》の2曲のアリアを歌うテノールの吉田浩之も、コンサートマスターの田中雅子も、みんな小金井組の音楽家たちだ。
578席の、ほどよくインティメートな小金井の音楽の殿堂。おらが街の音楽会を楽しみに集まる地元聴衆の発するシンパシーもひしひしと感じられ、毎年、よそ者のこちらも幸せのおすそ分けにあずかれる気がする、うれしい一日だ。
文:宮本 明
(ぶらあぼ2017年10月号から)
2017.10/22(日)15:00 小金井 宮地楽器ホール
問:小金井 宮地楽器ホールチケットデスク042-380-8099
http://koganei-civic-center.jp/