師メシアンの秘曲を世界初演!
トッパンホールでメシアン作品の世界初演! そんな驚きの嬉しい出来事が6月に起こる。
ピアニストはメシアン本人に激賞され、メシアン弾きの第一人者として圧倒的な存在感のあるロジェ・ムラロだ。3年ぶりのトッパンホール出演となるムラロは、メシアンがドビュッシーの生誕100年(1962年)の祝賀用に着手しつつも未完で終えてしまった協奏曲「エローに棲まうムシクイたち」を、メシアン財団とフランス国立パリ図書館からの依頼を受けてソロ用に“再構成”、世界各地での演奏に先駆けてここ日本で披露する。地中海に面したエロー県でメシアンが耳にした鳥の声は、どのような響きとなって届けられるのだろうか。
演奏会はシューマンの「森の情景」に始まり、メシアン後にワーグナー=リストの「紡ぎ歌」「イゾルデの愛の死」を挟み、ドビュッシーの「12の練習曲 第1集」で締めくくるというもの。浮かび上がる自然と知性の美的世界が、聴き手の感覚を研ぎ澄ませてくれることだろう。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ 2017年6月号から)
6/23(金)19:00 トッパンホール
問 トッパンホールチケットセンター03-5840-2222
http://www.toppanhall.com/