三戸素子(ヴァイオリン)

ウィーンの香りを届けたい

 ソリストとして、そして室内楽奏者としても国際的な活躍を続ける実力派ヴァイオリニスト、三戸素子。桐朋学園大からスイス・ヴィンタートゥール音楽院を経て、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学に学んだ。今回のステージは、ウィーン音大に学び、同地を拠点にヨーロッパ各地で演奏活動を展開しているピアニストの酒井結香と共演。三戸は「これまでリサイタルのパートナーは、外国の方ばかりで、日本の方とは今回が初めて。しかも、高校の同級生です。長年の友人で、未知の部分もたくさんある彼女との共演、ひと味違った演奏会になる予感がします」と、期待を膨らませる。そして、「2人で相談し、ウィーンの香りを意識して構成しました」というプログラム。ベートーヴェンの第3番とR.シュトラウス、2つのヴァイオリン・ソナタの名品を軸に、シューベルトのソナチネ第3番、モーツァルトがウィーン時代初期に作曲を始めたものの未完に終わった「ソナタ ハ長調 K.403」から、第1楽章「アレグロ・モデラート」を弾く。
文:笹田和人
(ぶらあぼ 2016年8月号から)

9/18(日)19:00 東京文化会館(小)
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
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