第7回 フルート・ライヴ in Hakuju 2016

名匠と俊英たちによる華麗なるフルートの祭典

 フルート界の第一人者・工藤重典が仲間たちとともに贈るフルートの祭典『フルート・ライヴ』。出演は工藤以下、秋山君彦、岩佐和弘、梶川真歩、神田勇哉、西岡あかね、藤田真頼、吉田杏奈、瀧本実里、山内美慧(みさと)、脇坂颯の11人のフルーティストたち。パリで学んだ奏者たちを中心に、第一線で活躍する俊英たちが揃う眩しい陣容だが、各自が入れ替わり登場してソロを披露するだけの顔見世興行的な会ではない。アンサンブルが軸のプログラムで、バロックからジャズ・テイストの現代作品まで、さまざまな編成でこの楽器の多彩な表情を楽しませてくれる。
 曲目はボワモルティエ「5本のフルートのための協奏曲」、ハイドン「神への夕べの歌」、コレット「3本のフルートのコミック協奏曲第4番」、ロレンツォ「華麗なる奇想曲」、ピルヴェストル「2本のピッコロのためのピッコリネット・ポルカ」、チャイコフスキー(中村明子編)「くるみ割り人形」など。ピアノは長崎麻里香が務める。
 18時からは、この中の若手3人、瀧本、山内、脇坂をフィーチュアした「プレコンサート」も行なわれる。いずれも昨年行なわれたコンクールに優勝した、高校生から大学院生までの新しい顔だ。
 なお、今年4月に急逝した立花千春もこのライヴに出演予定だった。あらわにではないかもしれないけれど、自然に、仲間たちによる彼女への哀悼を込めた追善となるだろう。
文:宮本 明
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年6月号から)

6/22(水)18:00 プレコンサート 19:00 本公演 Hakuju Hall
問:Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700
https://www.hakujuhall.jp