Sony Music Foundation 10代のためのプレミアム・コンサート マキシム・ヴェンゲーロフ ヴァイオリンの極み

子どもたちに伝える真の芸術

©Rikimaru Hotta
©Rikimaru Hotta

 聴く者すべてを魅了する音色と変幻自在な音楽表現で、「100年に1人の天才ヴァイオリニスト」「KING of VIOLIN」と世界中から称賛される、マキシム・ヴェンゲーロフ。そんな名匠が、次世代を担う子供たちを対象に、質の高い音楽をお手頃な価格で提供するSony Music Foundation(ソニー音楽財団)の『10代のためのプレミアム・コンサート』に登場し、「ヴァイオリンの極み」と題して、この日のために用意した特別なプログラムを披露する。
 ロシアのシベリア出身。4歳でヴァイオリンを始めてわずか1年半の6歳でベリオの協奏曲を弾いてデビューし、同じ年にはリサイタルを開催。初めての来日は13歳の時。ソリストとして、ワレリー・ゲルギエフ指揮でパガニーニなど3つの名協奏曲を披露し、列島に衝撃を与えた。近年は指揮者としても活躍し、英国国立音楽院などで後進の指導にあたる一方、ユニセフ国際親善大使を務めるなど、社会貢献活動にも力を注いでいる。
 今回のステージはまず、長年にわたって共演を重ね、気心の知れたピアノのヴァグ・パピアンと共に。フランクのヴァイオリン・ソナタをはじめ、デュオの名曲を弾く。さらに、ヴァイオリンの大宮臨太郎ら総勢12人のN響メンバーによる弦楽合奏団を交えて、ブラームス「ハンガリー舞曲第5番」やサン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」などを弾き振りで披露する。たった一晩のうちに、ヴァイオリンの魅力がたっぷりと楽しめる、最高の体験。世界的な名匠から、若いリスナーたちへの心尽くしのプレゼントになるだろう。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年4月号から)

5/23(月)18:30 文京シビックホール
問:Sony Music Foundation 03-5227-5233
http://www.smf.or.jp