ダンスとシャンソンへの愛と喜び
1980年代フランスを席巻したヌーヴェル・ダンス。このコンテンポラリー・ダンスの一つのムーヴメントを牽引した、50年代生まれの3人の振付家、ドミニク・ボワヴァン、パスカル・ウバン、ダニエル・ラリューが、『En Piste – アン・ピスト』で来日公演を行なう。
2011年初演のこの作品は、“ピスト”(舞台上に描かれた円)に集った3人が、バルバラにエディット・ピアフ、ジャック・ブレルやセルジュ・ゲンスブールといった歌手たちによるフレンチ・シャンソンに乗せて贈る、上演時間1時間の小粋な作品。ボワヴァンは『ワタシなりのダンスの歴史』、ラリューは『デルタ』といった作品でこれまでにも日本公演を行なっているが、3人一緒の来日は初めてとなる。
手話や職人の動きをダンスと結びつけたり、プールや流氷の上で踊ったり、それぞれユニークな活動をしてきた3人が、円熟味とユーモア、アイロニーをもって綴るダンスへの愛に期待したい。
文:藤本真由
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年10月号から)
11/6(金)19:00、11/7(土)15:00 彩の国さいたま芸術劇場(小)
問:彩の国さいたま芸術劇場0570-064-939
http://www.saf.or.jp