篠崎“MARO”史紀プロデュース 学習院創立150周年記念コンサート
世代を超えた共演で彩る、節目の祝祭

篠崎史紀 ©井村重人

 トランペットのファンファーレを交えた凱旋行進曲が開演をことほぐ。「歓喜の歌」も響く。

 篠崎“MARO”史紀プロデュース「学習院創立150周年記念コンサート」が近づいてきた(11/7、東京芸術劇場)。伝統と格式、親しみやすさをあわせもつ晴れやかなステージがもうすぐ、と正しく言いかえておこう。

 幼稚園から大学院まで擁する学校法人学習院は、公家の教育機関として京都に開講した学習所・学習院を源泉に、1877年10月、神田錦町に華族学校として開校。開業式において明治天皇より「学習院」の校名を賜った。学習院の創立は、パリ、ウィーン、ミラノにロマン派芸術が花開いた時期と呼応する。

 来たる公演。主役は、1922年創部の学習院輔仁会音楽部、それに学習院ゆかりの若手音楽家たち。顔は、NHK交響楽団を“卒業”後、以前にもまして多彩なステージで活躍している篠崎史紀(MAROは高校時代からのニックネーム)だ。トップステージを行き来するチェリスト笹沼樹(学習院大学文学部ドイツ語圏文化学科卒業)と、神奈川フィル首席ティンパニ奏者でファンの声援も熱い篠崎史門(初等科から高等科まで学習院)の出演も公演の華となる。

 名曲の花束が篠崎史紀の指揮、ヴァイオリン、トークを交えて披露される。名人芸もキーワードで、笹沼の妙技で味わうポッパーの「ハンガリー狂詩曲ニ短調」、篠崎の「ツィゴイネルワイゼン」に胸ときめく。60歳代を迎えたMAROは文化・芸術の継承、次世代の演奏家と聴き手の育成に意を尽くしている。世代を超えた顔ぶれが奏で、歌うベートーヴェンの交響曲第9番も、この日は近未来への賛歌として響くことだろう。

文:奥田佳道

(ぶらあぼ2026年10月号より)

篠崎“MARO”史紀プロデュース 学習院創立150周年記念コンサート
2026.11/7(土)14:00 東京芸術劇場 コンサートホール
問 創立150周年記念事業総括部 150anni@gakushuin.ac.jp 
https://150shunen.com