【SACD】ショーソン/ルノー・カピュソン

カピュソンのすばらしいショーソン・アルバムであり、2022年に亡くなったアンゲリッシュの追悼盤ともなった。彼らが幾度も共演したという「コンセール」、ピアノは音の一つひとつは軽やかなのに密度は濃く、精妙な表現が美しい。ヴァイオリンの音色は芳醇、フレーズが滑らかに繋がり、歌い込みが深い。エベーヌQと共に、憂愁はたたえるがやはり重くはならず、残照の美しさ。理想のフランスのチームによる、最高のショーソンの記録。「ポエム」もオーケストラ共々、香り立つような音作りで、抑揚も豊か。どこまでも歌い続けるかのようなカピュソンのソロは感動的。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2026年6月号より)

【information】
SACD『ショーソン/ルノー・カピュソン』

ショーソン:ヴァイオリン ピアノと弦楽四重奏のためのコンセール、詩曲(ポエム)

ルノー・カピュソン(ヴァイオリン)
ニコラ・アンゲリッシュ(ピアノ)
エベーヌ弦楽四重奏団
ステファヌ・ドゥネーヴ(指揮)
ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団

ERATO/ワーナーミュージック・ジャパン
WPCS-13890 ¥3410(税込)