山根弥生子が1983年にLPでリリースした『ショパン 4つのバラード』が、DXDリマスタリングを経てCDで復刻された。使用楽器はベーゼンドルファー・インペリアル。中低音の対旋律を豊かに響かせながら、高音域の主旋律を歌心豊かに、ときに鬼気迫るエネルギーをもって立体的に描き出していく。ライナーノーツには、今年2月に山根が綴った言葉も収められた。リリース当時、LPかCD(前年に登場したばかりの新メディア)かで迷いつつ、後者を選ばなかったことを後悔したと結ばれているが、40年の時を経て、深みのある高音質で蘇ったことは大きな喜びである。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ2026年6月号より)


