アレクセイ・ゴルラッチ、7月栃木でのリサイタルはベートーヴェンとショパンを

©Kaupo Kikkas

 浜松国際ピアノコンクールやARDミュンヘン国際音楽コンクール第1位をはじめ、国際舞台で実績を重ね、リサイタルや録音でも高い評価を得ているピアニストのアレクセイ・ゴルラッチ。7月5日、岩舟文化会館 コスモスホールでのリサイタルに選んだのは、ベートーヴェンとショパンだ。

 前半のピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」と「創作主題による6つの変奏曲」は、どちらも作曲家が聴覚障害に苦悩した1802年作曲。ベートーヴェンを自身の重要なレパートリーに据えるゴルラッチは、内なるドラマをはらんだ力強さと、細やかなニュアンスを効かせた流麗なタッチを持ち味の一つとしている。その対比によって生まれる音楽に期待したい。

 後半のショパンは、陰影に富んだプログラム。問いと返答を思わせる導入から多彩な展開を見せるスケルツォ第2番、華やかでエレガントなショパンの魅力を発揮する夜想曲第2番、ポロネーズ第6番「英雄」。内面の闇をたどるような前奏曲第4番と第15番「雨だれ」。ゴルラッチは、光と影の交錯を克明に描き出してくれるだろう。

文:東 ゆか

(ぶらあぼ2026年5月号より)

アレクセイ・ゴルラッチ ピアノ・リサイタル
2026.7/5(日)14:00 栃木/岩舟文化会館 コスモスホール
問:岩舟文化会館0282-55-7055 
https://www.tochigi-bunka.jp/iwafune/


東 ゆか Yuka Azuma

1985年生。神奈川県生まれ、長野県出身。武蔵野音楽大学声楽科卒業。二期会オペラ研修所本科修了。音楽活動や会社員を経て、音楽ライター、編集者へ転身。雑誌「ふらんす」にて『フランスで花開く女性たち』を連載。