【CD】ベートーヴェン、リゲティ、レフコウィッツ 弦楽四重奏曲集/クァルテット・インテグラ

 2025年途中までアメリカを活動拠点にしてきたクァルテット・インテグラ、同地のレーベルが大胆なジャケットのアルバムを作成。深刻にせずしなやかに構築したベートーヴェン16番、精密さと静寂の表現に磨きがかかったリゲティ2番。L.A.大規模山火事を受けて書かれた、祈りと不安が交錯するような、同地在住作曲家の新作。すべて4人が力みなく一体化し、メリハリ豊かで細部まで行き届いているが、神経質にはならず、対照的な新旧の傑作を楽しませてくれる。と簡単に書いたが、この段階にたどり着ける団体はひと握り。4人のアメリカでの変化と充実の記録となった。 
文:林 昌英
(ぶらあぼ2026年1月号より)

【information】
CD『ベートーヴェン、リゲティ、レフコウィッツ 弦楽四重奏曲集/クァルテット・インテグラ』

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番/リゲティ:弦楽四重奏曲第2番/レフコウィッツ:Green Mountains, Now Black

クァルテット・インテグラ
【三澤響果 菊野凜太郎(以上ヴァイオリン) 山本一輝(ヴィオラ) パク・イェウン(チェロ)】

Yarlung Records/ナクソス・ジャパン
NYCX-10563 ¥3520(税込)


林 昌英 Masahide Hayashi

出版社勤務を経て、音楽誌制作と執筆に携わり、現在はフリーライターとして活動。「ぶらあぼ」等の音楽誌、Webメディア、コンサートプログラム等に記事を寄稿。オーケストラと室内楽(主に弦楽四重奏)を中心に執筆・取材を重ねる。40代で桐朋学園大学カレッジ・ディプロマ・コース音楽学専攻に学び、2020年修了、研究テーマはショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲。アマチュア弦楽器奏者として、ショスタコーヴィチの交響曲と弦楽四重奏曲の両全曲演奏を達成。