ザ・フィルハーモニクス

バラエティに富んだ「ウィーン・スタイル」

©Maria Svarbova

©Maria Svarbova

 2014年、ドイツ・グラモフォン・レーベルから2枚のCDをリリースするのと同時に初来日ツアーを行い、「ウィーン・フィルにはこんなアンサンブルもあるのか!」と多くの聴衆を驚かせた7人組。それが「ザ・フィルハーモニクス」。正確にはウィーン・フィルのメンバー4人に加え、ベルリン・フィルから1人、ロマ(ジプシー)音楽の最高峰に位置する音楽家2人という顔ぶれなのだが、それは些細なことだ。注目すべきは全員がスーパー級の音楽家であり、洗練されたバラエティ感にあふれる「ウィーン・スタイルの音楽」を私たちに届けてくれるということなのである。
 彼らが聴かせてくれる音楽は、かつてウィーンに住んだベートーヴェンやブラームスが、ウィンナ・ワルツを定着させたシュトラウス一家が、さらには観光などで訪れる世界中の人たちが味わった「気取らない街」の姿なのかもしれない。およそ1年半ぶり、2回目の来日ツアーとなる今回。披露してくれるのは、J.シュトラウスⅡやブラームスほかによる名曲をザ・フィルハーモニクス風にアレンジしたスペシャル・プログラム。かしこまった雰囲気のアンサンブルではなく、妙技にうっとりとし、目を見張り、気が付くと気品のあるウィーンのサロンにいるのではないかと思えるほど、極上の音楽に魅了されていることだろう。
 前回の来日時は聴くことができなかった方も、今年は見逃すことがありませんよう。
文:オヤマダアツシ
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年8月号から)

10/26(月)19:00 東京芸術劇場 コンサートホール
問:ジャパン・アーツぴあ03-5774-3040
http://www.japanarts.co.jp

他公演
10/25(日)よこすか芸術劇場(046-823-9999)
10/29(木)ハーモニーホールふくい(0776-38-8282)

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