第8回 ドイツカンマーゾリステン室内楽コンサート 2015 世紀末の光と影 幻想の迷宮へ

19世紀末の“時代の匂い”を感じる

 ドイツカンマーゾリステン講習会は、ドイツでソリストや室内楽奏者、オーケストラの首席として活躍する名手たちが講師を務め、実際に共演を重ねる中で音楽創りが学べるユニークな教育プログラム。8月に開催される『ドイツカンマーゾリステン室内楽コンサート』は、いわば「講師たちによるファイナルコンサート」で、毎年期待を寄せるファンも数多い。
 ここで取り上げる作品は、ピアノ(ボリス・クスネゾフ)に加えて、ヴァイオリン(笠井友紀、佐野槇子)、ヴィオラ(吉田馨)、チェロ(ダミアン・ヴェントゥーラ)、コントラバス(飛田勇治)が編成に含まれるものをセレクト。「様々な音色の組み合わせを、楽しんでいただけるはず」と吉田は言う。今回は「世紀末の光と影」をテーマに、ドヴォルザーク「弦楽三重奏のためのミニアチュール」とR.シュトラウス「チェロとピアノのためのソナタ」、ワインガルトナーの「ピアノ六重奏曲」を披露。19世紀末を中心に作曲された個性的な3曲から、独特の“時代の匂い”を嗅ぎ取る。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年7月号から)

8/12(水)19:00 電気文化会館 ザ・コンサートホール
問 ドイツカンマーゾリステン090-8301-5204
http://dsolisten.exblog.jp