「たおやかな叙情性」を愉しむ一夜
匂い立つようなブルース・フィーリング、思わず身体が動きだす躍動感、未知なる響きに挑戦する先進性…。一口にジャズといってもその魅力は様々だが、ではヨーロピアン・ジャズ・トリオ(EJT)のそれはなにかと問われれば、躊躇なく「たおやかな叙情性」と断言しよう。どんな曲もノーブルな香気で包んでしまうその美しい演奏は、数多あるピアノ・トリオの中でも突出した個性といっていいはずだ。そんな彼らの魅力を存分に楽しめるコンサートが開催される。
今回の公演はクリスマス・シーズンと重なることもあり、プログラムにはクリスマス・ソングが満載。〈ホワイト・クリスマス〉をはじめとする名曲の数々が、さてどんなEJTカラーに染まるのか。コンサートではこれ以外にも有名クラシックやポップス、映画音楽などこのトリオならではのリスナー・フレンドリーなナンバーが演奏される予定。EJTが奏でる美ジャズとともに、一足早いクリスマスを祝いたい。
文:藤本史昭
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年12月号から)
12/14(日)14:00 紀尾井ホール
問:サモンプロモーション0120-499-699
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