昼の音楽さんぽ 第19回 きりく・ハンドベルアンサンブルのクリスマス

超絶技巧のハンドベルの“オーケストラ”

 清澄な音色で聴く者すべてを魅了し、ハンドベル芸術の最高峰と称えられている精鋭集団「きりく・ハンドベルアンサンブル」。この楽器の第一人者で、さらに新しい地平を切り拓き続けている大坪泰子のもと、管・打楽器の経験を持つ若手奏者で組織された。2007年から3度のアメリカ・ツアー、11年にもエストニアで公演を行い、現地メディアは「世界最高のハンドベル・アーティスト」と絶賛。「常に考えて、新しいことをやりたいと思っています」と言う大坪は、特殊な演奏効果を得るため、時に大事な楽器を水にくぐらせるなどの大胆な試みも。「もちろん、終わったら一生懸命、磨きますよ」と笑う。今回のステージでは、シューベルトやカッチーニの「アヴェ・マリア」、バッハ「主よ人の望みの喜びよ」、アダン「オ・ホーリー・ナイト」などクリスマスにちなんだ名曲から、超絶のアンサンブルで魅了するモンティ「チャールダーシュ」、胸に染み入る「見上げてごらん夜の星よ」まで、たっぷりと聴かせる。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年11月号から)

12/10(水)11:30 第一生命ホール
問:トリトン・アーツ・ネットワーク・チケットデスク
  03-3532-5702 
http://www.triton-arts.net